円周率は3.05より大きいことの証明をしてみた
ホッテントリを見てたらこんなのが流れてきたので、タイトルだけ見て記事は読まずに自力で解いてみました。
そしたら元記事と解答が異なり、かつ結果的に中学数学だけで解けたので、記念に。 東大の問題にしちゃ簡単だという意見もあってその通りとは思いますが…まいっか。
ただ、綺麗さでいったら元記事のブコメにある正八角形の回答ではないでしょうか。それと比べるとずいぶんと泥臭い解答になってます。 (それを見てこの記事を引っ込めようか一瞬悩んだのは秘密)
思考の流れ
解いた時の自分の凡その思考の道筋は以下でしたが、元記事と同じになりました。
- まずは何より、円周率の定義に立ち戻ることからスタートしました。直径と円周の長さの比率である、と
- ここまで来たら、多角形で近似すれば良いというのが自然に浮かびました
- これはもう数学に触れていく中で培う感覚でという気はしますが
- あえて言うなら、3.05という中途半端な数字と不等号が「近似っぽさ」を醸し出してます
- と言うわけで円の近似では一番簡単な正六角形から攻めてみました
- これは正三角形の組み合わせになる、という知識がベースとなっています
- そしたら π > 3 と言う結論になったので、もっと細かい近似が必要と判明しました
- じゃあ、正六角形が扱いやすいなら、さらに2等分(って言うのか?)した正十二角形はどうだろう?
で、ここから先がちょっと違いました。
補助線を引いて、直角三角形の性質を使いました。
実際の解答
- 半径をr (単位円にすれば良かったと元記事を読んで気付いた…)
- 円周をl
- 辺ABの長さをa
- 辺BDの長さをb
とする
2πr = l > 12a ∴π > 6a/r ...(1)
三角形ABDは直角三角形になるので、三平方の定理より
|AD|^2 = |AB|^2 + |BD|^2 => a^2 = (r/2)^2 + (r - b)^2 ...(2)
次にbをrで表わす。 三角形ABOも直角三角形になるので、三平方の定理より
|AO|^2 = |OB|^2 + |AB|^2 => r^2 = b^2 + (r/2)^2
展開、整理して
b = √3 /2 ・ r ...(3)
(3)を(2)に代入して
a^2 = (r/2)^2 + (r - √3 /2 ・ r)^2 = (1/4)r^2 + (1 - √3 /2)^2 ・ r^2 = (1/4 + (1 - √3 /2)^2)r^2 = (1/4 + (1 - √3 + 3/4))r^2 = (2 - √3)r^2 > (2 - 1.732)r^2 = (0.268)r^2
( √3の値は覚えてるよね、と)
∴ a > √0.268 r > 0.51r
(自乗して0.268に近くなる値を、いくつか試して見つけました。泥臭く…)
これと(1)を用いて
π > 6(0.51r)/r = 3.06
感想
久々に数学の問題やったら面白かったです、という小並感。